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『冤罪は許されるのか?(窃盗)』

冤罪は許されるのか(窃盗)!

 

【あるテレビ番組を観て憤慨する】
前回に引き続き、テレビ東京が放映した「0.1%の奇跡!衝撃 逆転無罪ミステリー」という番組を観て、あまりの内容に憤慨したので、この記事を書くことにしたことを先にお伝えします。

冤罪は決して他人事ではありません。
冤罪に巻き込まれた人も、まさか自分が逮捕、起訴されるとは思っていなかったのですから。

「起訴されると99.9%は有罪となる」
この数字の大部分は、当然ながら実際に罪を犯した人が起訴された数字が入っています。
世の中には犯罪をしても、なんとか罪を軽くしようと画策し、言い逃れようとする人間がいます。
そうした確実に犯罪をした人間が起訴されて、有罪となるのは当然です。
また、警察の捜査、その後の検察の捜査により証拠不十分であったり、誤認逮捕であった場合は起訴されません。
ですから、起訴されるということは、罪を犯した人間の可能性が非常に高いということを意味します。

それはそれで当たり前であり、それでいいのです。

ですが、その中に、捜査ミスや意図的に犯人に仕立て上げられたケースが存在するということも事実のようなのです。
これは怖いです。
罪を犯していない人が、犯罪者とされてしまうのは、道を歩いていたら強盗や暴行被害にあうのとなんら変わりありません。

「そんなバカなことが」と思うかもしれませんが、事実冤罪の事例が起きているのです。

 
【事例2:「銀行にお金を下ろしに行っただけなのに、懲役1年執行猶予3年の有罪判決を受けてしまった」】
2012年のある日のことです。
Eさんは銀行にお金を下ろしに行きました。
ただそれだけだったのに、警察に逮捕され、取り調べを受けることになってしまいました。

Eさんが逮捕された理由は、銀行に行ったときに、別の客が記帳台に置き忘れた封筒から現金66,000円を盗んだというものでした。
しかも、防犯カメラに証拠が残っているというのです。
警察の主張は、防犯カメラにEさんが封筒を手にする様子が映っていたと主張しています。


逮捕されたEさんは留置所の中で、自分の無実を証明するために事件の詳細をノートに書き記していました。
そこに書き記した内容は、
「刑事は机を叩いて私を威嚇した」
「お前は嘘つきだ」
「お前は嘘つきだから、ビデオを見せない」
というなんとも酷い暴言を吐かれたものでした。

Eさんがお金を取った証拠がビデオに映っていると警察が言うので、Eさんは「その証拠を見せてくれ」と訴えたのです。
それに対して警察は「お前に見せるとまた嘘をつく。だから見せない」というのです。

こんなことがあってもいいのでしょうか?

Eさんは一貫して無罪を主張しますが、裁判(一審)では、懲役1年執行猶予3年の有罪判決が下ります。
この時点で事件から、1年2ヶ月が過ぎています。

 

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【衝撃の事実が判明する】
Eさんを担当した弁護士が問題の防犯カメラを調査してみると驚くことが判明しました。
銀行の防犯カメラは全部で4台、1秒間に1コマ撮影できるものでした。
その画像は粗い映像で、とても見えにくいものです。

弁護士は専門家に画像解析の依頼をします。
鑑定の結果はEさんが封筒に触れていないという結果がでました。
Eさんはそれを聞いて無罪となると思ったそうです。

迎えた二審(事件から2年3ヶ月後)では、Eさんは完全勝訴を信じて臨みました。
しかし、裁判官の言った言葉にEさんは耳を疑いました。
それは「証拠として提出した解析結果だけでは無罪を立証するには不十分。盗んだ様子が防犯カメラに映っていないことは認めるが、お金を抜き取った場所がカメラの死角の可能性もある」そう告げました。

これっておかしくないですか?
「可能性がある」から有罪とはおかしいですよね。
可能性なら、取っていない可能性だってあるのですから。
本来、警察と検察は確実にEさんがお金を取ったという確実な証拠を元にして事件を立証しなければならないはずです。
なのに、その確実な証拠がないにもかかわらず、推測(可能性)だけで犯人扱いをした。
明らかにおかしい。
これでは捜査もくそもあったもんじゃありません。
取った可能性があるから犯人と決めつける、というのはあってはならないことです。

防犯カメラに犯罪行為が映っているから有罪ならわかりますが、防犯カメラに犯行が映っていないのに有罪となるのはおかしいとしか言えません。
こんな無茶苦茶な判決がありますか?

1%でも疑惑が残れば有罪だというのです。
これはあり得ません。
なぜなら、法廷での大原則に背いているからです。
法廷での大原則とは、「推定無罪」です。
推定無罪とは、「1%でも有罪でない可能性がある場合は無罪とする」というものです。
これは憲法にも定められている重要なことです。

本来、1%でも有罪でない可能性があるならば無罪としなければならないものを、逆に1%の有罪の疑いがあるから有罪とする。という原則と真逆な判断をしたのです。

このときの裁判官に言いたい。
あなたは法律を学んできたのですか?
法律や原則をねじまげて正しい審理ができると思っているのですか?
万が一Eさんが無罪だったら、Eさんの人生を台無しにしてしまうことになんの責任も感じないのですか? と。

Eさんはこうして最高裁で争うことを決めました。
しかし、最高裁で判決を覆すことはもっとも難しいことなのです。
最高裁で逆転無罪を勝ち取る割合は0.038%なのです。

Eさんは絶望的な状況に立たされました。
時はすでに逮捕から3年半が経ちました。

担当した弁護士は改めて防犯カメラの映像を見直すことにしました。
「防犯カメラの死角でお金を抜き取った疑惑をどう払拭するのか?」
その一点に集中しました。

Eさんが記帳台にいた時間は150秒。
銀行の防犯カメラは4台。
弁護士は逆転の発想をします。

弁護士は防犯カメラのすべての映像を1コマ1コマ合計600枚を写真にしました。
弁護士は検察が主張する根拠であるカメラの死角を徹底的に調べあげたのです。
すると、死角になった時間はたったの1秒なのです。
その1秒でお金を封筒から抜き出せないことを立証したのです。
検証実験の結果は、普通の人の場合は、どんなに早いひとでも6秒かかってしまいます。
一般人だけでは不十分と思った弁護士は、なんとマジシャンにも協力を仰ぎました。
マジシャンが封筒からお金を抜き取る時間は2秒。
ですから、マジシャンでもないEさんが1秒で封筒からお金を抜き取ることは不可能なのです。

こうして迎えた最高裁での審理の結果は、Eさんに奇跡とも思える逆転無罪の判決が下りました。
事件から4年5か月の歳月が経っていました。


【法の番人が法を犯している】
逆転無罪を勝ち取ったEさんは「99.9%は有罪となる日本の司法。これはわたしの体験からするとたくさんの冤罪を生んでいる、ということを身をもって知りました」と発言しています。
こんな重い言葉はないですよね。

Eさんの事例でつくづく思うのは法廷における原則(推定無罪)が守られていないばかりか、その真逆のことが起きている。
さらに、犯罪の証明をする責任は警察と検察側にあるはずということが守られていないこと。
法を守らなければならない人が、ルールを守らなければならない人が、法やルールを破る。
こんなことがあってもいいのですか?

疑わしきは罰せずの原則を無視して、なにがんでも有罪にするという検察の傲慢さがにじみ出ている事例だと思いました。

検事はEさんが犯罪をしたかどうかよりも、起訴した人物を有罪にして自分たちの手柄とするという意識でしかない、そう感じざるをえません。

これでは、市民はなにを信じて暮らせばいいのでしょうか?

マスコミももっとこうしたことにメスを入れてください。
政治家もこうした問題に手を打ってください。
警察と検察、及び裁判官は謙虚に反省し身を正し、真実を追い求めてください。

これ以上Eさんのような冤罪被害者を出してはなりません。


お読みいただきありがとうございました。