操縦型ロボットの出現
今回は、男子の夢、コックピットに乗り込んで操縦するロボットの登場について話をしていきます。
【実現している搭乗型ロボット】
多くの男子の夢はアニメの世界で描かれているロボットを自分で操縦してみることではないでしょうか。
実はすでにコックピットに登場して操縦するロボットは現実に存在します。
そのロボットは2012年に水道橋重工が開発した『タクラス』というロボットです。
高さは4メートル。
重量は4トン。
『タクラス』の姿は、上半身が人型で、下半身が車輪付きの四本足となっています。
ギリシャ神話に登場するケンタウルスのように半神半獣のような姿を取っています。
コックピットに搭乗し人間が操作することが出来ます。
それと遠隔操縦も可能です。
もちろん手(アーム)でものを掴むことも出来ますし、街中を走ることも出来ます。
性能は、時速10キロ。
右腕にはロケット砲(水鉄砲のようなもの)、左腕にはツインガトリング砲を搭載しています。ガトリング砲からはBB弾が発射されます。
この『クラタス』はアメリカの『MegaBots』というロボットと対決したりしています。
『タクラス』は油圧式関節で動いていて、下半身がアップしたりダウンしたりします。
この『タクラス』の発案者は倉田光吾郎氏で、昭和のアニメ『装甲騎兵ボトムズ』に登場する「スコープドック」のような巨大ロボットを作りたいという一心で作り上げたロボットなのです。
驚くべきことにこの『タクラス』はアマゾンで購入できるのです。
その値段はなんと、1億2000万円という高額です。
(今現在は在庫切れと思われます)
この『タクラス』は走行する速度や動きそのものは、まだ素早い動きとまではいきませんが、
それでもコックピットに搭乗してロボットを操縦したいという人の夢が実現したことの意味は大きいと思います。
【ガンダムは実現するのか】
『タクラス』が作れたのなら、『機動戦士ガンダム』に出てくるモビルスーツも実現可能ではないか?
と考える人もいらっしゃることでしょう。
結論から言うと、ガンダムは実現不可能です。
そのわけは大きさです。
ガンダムの重量は43トンもあります。
重量43トンの人型のロボットが二足歩行するのはほぼ不可能なのです。
重すぎて二足歩行が出来ないのです。
43トンの重量を支えて移動するにはキャタピラでなくては動きません。
ですから『ガンタンク』であれば実現可能でも、『ガンダム』『ガンキャノン』などのモビルスーツは実現不可能となります。
ただし、未来において、現代にない科学技術が生まれてくれば、もしかしたら可能性はあるかもしれません。
または、地球以外の惑星で取れる非常に軽いメタル(金属)が発見されれば『ガンダム』が作られるかもしれません。
【私的見解】
では『タクラス』の使い道は?
と訊かれたら、現在においては戦闘ゲームや個人的な趣味の世界から抜け出せないことは間違いありません。
心配性の人は『タクラス』は戦闘マシーンだろう。
そんな戦争の道具を開発していいのか、という声もあるでしょうが、『タクラス』に搭載されている武器は人を傷つける威力はありません。
それよりももっと重要なのが、『タクラス』のような人間がコックピットに搭乗して戦うロボット型の戦争兵器は開発されないと予想されます。
それは人間が操縦する兵器よりも未来の兵器はAIによる自動操縦に移っていくからです。
人間が搭乗していなければ、たとえそのジェット機や戦車が破壊されても人命を失うことはありません。
未来戦争の兵器の潮流はAIロボットへと移っていきます。
もう一つは、兵器が小型化されるということです。
虫のように小さなAI搭載の超小型ロボットが戦闘をする時代がやってきます。
ですから、4メートルや4トンもあるロボットが戦争兵器の主軸にはなりません。
(戦争兵器の話はまた別の機会にてお話します)
ですから、現代人がマイカーを持つのと同じように街中を走たりするロボットとしての開発をすれば実用化されると思います。
マイカー(自動車)と違うのは、道路のような舗装された平らな道だけではなく、ぬかるみや段差、山道、草原などのあらゆる場所を変形することで移動できるようにすればいいでしょう。
さらに、工事作業や簡易版レスキュー車の役割などを持たせれば、未来社会においても、人間が搭乗するロボットが求められるかもしれません。
それでも『ガンダム』一台欲しいですね!
お読みくださり、誠にありがとうございました。